朝日酒造試飲会@イオンリカー高円寺店

2021/10/1、イオンリカー高円寺店にて朝日酒造試飲会に参加した時のメモ。

Facebookで友人限定で書いていた記事を転載。
固有の蔵に関することを書くのは肩入れしてるみたいで嫌だなとFacebookで友人までの公開ばかりになってしまっていたけど、公なアウトプットも増やしてしていこうかなと。
あまり主観を含めたくないので聞いた話がメイン。

高円寺バルイベント予告10月1日日本酒の日~|高円寺店|イオングループのリカー専門店「イオンリカー」
日本酒の日/久保田を作る朝日酒造試飲会開催|高円寺店|イオングループのリカー専門店「イオンリカー」

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本文

日本酒の日。
久保田の朝日酒造のイベントに行って根掘り葉掘り聞いてきた。

熟成3種セット。
・久保田 千寿:1年瓶内熟成。
・久保田 千寿 秋あがり:1年タンク熟成。
・千年翠 純米吟醸:2年瓶内熟成。

久保田 千寿は自社で培養した9号系の酵母を使っている。
千年翠 純米吟醸はスペック的には千寿 純米吟醸と同じ。
千年翠は総米3トンで仕込んだものをソムリエの人がブレンドしてる。(余りは千寿にブレンド?)

萬寿 自社酵母仕込(の話だったと思う)はCEL-24とかそんな感じのカプロン系と言ってた。
今回飲んでないから記憶が曖昧だけど、黒いラベルの純米大吟醸も確かカプロンプンプン系だった気がするけど、方向性としてはそんな感じなんだろうか、聞き忘れた。
わざわざ自社酵母仕込と謳っているものと千寿の自社で培養した酵母は何が違うのだろうか、聞けばよかった。
尿素を生産する18号系の酵母を使うと海外へ輸出できなくなるので朝日酒造では使っていない。

尿素については基準値があるのか、尿素非生産性株を使わないとダメなのか、調べてもよくわからなかった。
輸出用清酒製造免許は国内同様の清酒造りができると思っていたけど、こういう海外の基準も影響を受けるっぽい。

通年醸造はしていない。
9月〜5月に仕込み。

火入れについて。
温度を早く上げると香りは残りやすいが熟成には向かない。
温度をゆっくり上げると香りは飛びやすいが熟成させた時に崩れにくい。
千寿は前者、千年翠は後者。

スパークリングについて。
ガス添の流れ:絞り、火入れ、貯蔵、火入れ、ガス添、瓶詰め。
ガスを添加してからタンクで2日くらい馴染ませてから瓶詰めする。
酵母由来のガスは泡が荒い、ガス添は泡がきめ細かい。
ガス添してすぐに瓶詰めすると注いだときにグラスに付く泡が多くなるらしい。
原酒14度、加水して12度。
詳しくは聞いてないけど、甘辛度に関しては日本酒度よりもグルコース量を重要視してそうな感じ。

淡麗な酒質について。
9号系の酵母を使って酸を抑える。
五百万石を使って軽い酒質にする。
この2点が設計の軸にあるらしい。
フィルターについても聞きたかったけど聞きそびれた。

あと何言ってたかな、いろいろ教えてもらったけど記憶力がニワトリなので。
教わったことを整理して後になってからあれも聞けばよかったなってのが多々あって1度では聞ききれないからイベントは2daysやってほしい。
特に今回はパターン違いの熟成酒の飲み比べという入口だったのもあり、麹とかまで深掘りできなかったのが悔やまれる。

朝日酒造のような大手メーカーにも小さな地酒蔵同様に蔵の考えや特色があるはずなのに、いつでもどこでも飲めるせいで蔵の特色ってよりもスタンダードな日本酒って印象になるのは飲み手の問題なのだろうか。
大手メーカーにも潜入捜査したい。